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導入事例

Aconnectを組織活性化の「核」に。オフライン施策との連携で育むコミュニケーション文化

太陽誘電株式会社

各種電子部品の開発・製造・販売 他

【取材にご協力いただいた方】
・開発研究所 所長 執行役員 平國 正一郎様
・開発研究所 開発企画部 次長 服部 将志様
・開発研究所 開発企画部 課長 利部 潤様

目次

・「10年先の未来」を作る開発研究所が直面した課題
・Aconnect+ワークショップでニュースを共有し、情報収集を習慣化
・組織の解像度が上がる。Aconnectがもたらしたコミュニケーションの変化
・Aconnectを一つのきっかけに、開発研究所の地力を高めていきたい

2025年に創業75周年を迎え、コンデンサやインダクタなどの受動部品でエレクトロニクス産業を支える太陽誘電株式会社。「すべてのステークホルダーから信頼され 感動を与えるエクセレントカンパニー」というビジョンの下、持続的な成長を目指しています。同社開発研究所では、将来の技術開発を担ううえで、情報収集の質と効率の向上、そして部門を超えたコミュニケーションの活性化が課題でした。

今回は、開発研究所 所長の平國様、開発企画部の服部様、利部様に、Aconnect導入の背景や具体的な活用方法、そして導入によって得られた効果についてお話を伺いました。


「10年先の未来」を作る開発研究所が直面した課題

ーはじめに、貴社の事業内容と、開発研究所の役割についてお聞かせください。

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平國様

平國様:私たちは1950年創業の電子部品メーカーで、コンデンサやインダクタといった「受動部品」を創業以来作り続けています。ビジョンとして「すべてのステークホルダーから信頼され 感動を与えるエクセレントカンパニー」を掲げており、お客様の期待を超える成果を出していきたいという想いが強くあります。現在、自動車のCASEや生成AIの進展など「つながる世界」が到来する中で、それを支える高度な半導体の重要性が増しています。その半導体の働きを支えるのが私たちの受動部品であり、経済価値と社会価値を両輪で成長させることを目指しています。

その中で、開発研究所のミッションは会社の将来を担う中長期的な研究開発を推進することです。強みである「材料技術」を深化させ、その性能を最大限に引き出す周辺技術を確立することで、次世代のデバイスやコトづくりに挑戦しています。また、開発研究所では10年先を見据えたロードマップを描いており、既存事業の支援、新規事業の創出、そして全社共通の技術基盤の強化を果たすため、「桁を変える」を追求した研究開発に取り組んでいます。


─研究開発を推進する上で、どのような課題を感じていましたか?

平國様:私たちの研究所は群馬県の山間部にあり、集中して研究開発に取り組める環境である一方、情報の鮮度や量という点で、都市部に比べて潜在的な不利があると感じていました。インターネットで情報は得られますが、展示会や他社交流など地理的な要因は無視できません。

服部様: 情報収集の面では、デスクトップリサーチは個人のスキルによって情報の質や深掘りの度合いに差が出やすいという課題がありました。リサーチにかかる時間も個人差が大きく、組織全体で見たときに情報の質を一定に保ち、効率化を図る必要性を感じていました。

利部様:研究開発では、自分が掘り進めている先に必ずしも答えがあるとは限りません。真の答えにたどり着くには、深く掘り下げるだけでなく、同時に視野を広げることも重要です。深さばかりを追求すると、いわゆる「部分最適」のゴールにたどり着いてしまう恐れがあります。そのため、新しいテーマを生み出すには、部門の枠を超えた情報共有や、思いがけない発見、いわゆるセレンディピティを誘発させる場が欠かせません。しかし、そうした機会や環境を十分に確保できていませんでした。



Aconnect+ワークショップでニュースを共有し、情報収集を習慣化

─様々な課題がある中で、Aconnectを導入された決め手は何だったのでしょうか?

平國様:研究者が常に鮮度の高い情報に触れられる環境を作りたかったのが大きな理由です。また、当時はAconnectのようにAIが情報をレコメンドし、組織内で共有できるサービスはまだ珍しかったので、「まずは使ってみよう、うちにフィットしなければやめればいいや」というくらいの気持ちでした(笑)。実際に使ってみると、多くの社員が一定の頻度で利用し、効果も感じられたので、継続を決めました。

服部様: Aconnectに期待したのは、まさに「他の人がどんな情報を見ているのか」を共有できる点です。自分一人でのリサーチはどうしても視野が狭くなりがちですが、Aconnectなら他の人の閲覧情報やコメントを通じて、自分とは違う視点が強制的に入ってくる。それが部門を超えた気づきやネットワークの構築につながるのではと考えました。


ー現在、Aconnectをどのように活用されていますか?組織に浸透させるための工夫もあれば教えてください。

利部様: よく利用しているユーザーは、朝一番にPCを開いたらまずAconnectを眺める、というように日々の業務の中に情報収集が習慣として根付いています。一方で、なかなか習慣化できない社員がいるのも事実です。

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利部様

そうした習慣化のハードルを下げるためにも、私たちはワークショップ形式の定例会を開催し、ニュースを起点とした社内での情報交換を対面形式でも実施しています。画面の中だけで情報交換をしていても、ツールの使い方を理解しきれていない部分があると思いますし、Aconnectを会話の「きっかけ」として、ツールだけでは実現できない関係性を育むためにも、こうした場は重要だと考えています。



組織の解像度が上がる。Aconnectがもたらしたコミュニケーションの変化

─Aconnectの導入によって、どのような効果を感じていますか?

利部様: 私自身、中途で入社したのですが、Aconnectでの発信内容を見ることで、メンバーの人柄や考え方に触れることができ、さらには「この人がキーマンなんだ」と認識したりする機会になっています。

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服部様

服部様: 人となりが分かると、何かあった時に相談しやすくなりますし、新たな人間関係を構築するきっかけになりますよね。

利部様:特に平國の発信は、普段なかなか接する機会がない社員にとっては、その考えに触れる貴重な機会ですし、自分自身の興味と重なる部分があるかを確認する一つのきっかけにもなっています。

平國様:私が見ている情報を気にしている、と言ってくれる人が何人かいるのですが、プレッシャーですよ(笑)。でも、そうやって役職に関わらず興味を共有できるのはポジティブな変化ですよね。私は誰かのコメントに「いいね!」を一番に押せると、ちょっと嬉しかったりします。

利部様: 分かります。そういった小さなやり取りも含めて、Aconnectを起点に新しいコミュニケーションが生まれている実感がありますね。



Aconnectを一つのきっかけに、開発研究所の地力を高めていきたい

─今後、貴部門はどのような組織を目指していきたいですか? また、Aconnectにどのようなことを期待しますか?

平國様: 私は開発研究所を、あらゆる面で「活性度の高い状態」にしたい、と常に言っています。ある話題について誰かが発信すると、いろんな人がそこに対して議論、とまではいかなくても意見を交わす。そういうコミュニティができるといいなと思っています。現状は2、3往復で終わってしまうことも多いですが、もっと多様な人が参加できる仕掛けができると、組織の価値はさらに上がっていくはずです。

たとえば、新しい技術やサービスへの感度は若手社員の方が高いでしょう。今、発信してくれているのはベテラン層の社員が多いですが、年齢も性別も問わず多様な人材がいてこそ、生まれるアウトプットの質も高まると思っています。


─その「活性度の高い状態」の実現に向けて、Aconnectに期待することは何でしょうか。

平國様: Aconnectには、組織活性化の「核」となってほしい。Aconnectを真ん中において「この記事見た?」といった会話が自然と生まれる。そんな状態が理想です。

服部様: 部門横断的な協力が当たり前になる文化を根付かせるきっかけとして、Aconnectを活用し、インパクトのある成果を継続的に生み出せる組織にしていきたいですね。


─最後に、同じような課題を持つ企業へ向けてメッセージをお願いします。

平國様: 個人の興味範囲を超えた周辺情報や、普段接点のない他の社員の関心事に触れることで、視野が広がり、新たな気づきが生まれます。Aconnectは、そうした機会を自然に増やしてくれるツールです。情報に触れる機会が増えれば、社員個人のリテラシーはもちろん、組織としての「地力」も確実に向上するはずです。

服部様: 年齢や部署の壁を越えたコミュニケーションのきっかけを探しているのであれば、Aconnectは有効な選択肢になると思います。情報を起点につながりが生まれ、それが組織の文化を変えていく。私たちはその可能性を実感しているところです。

利部様: まずは「きっかけ」を用意することが大切です。Aconnectは、多様な情報の中から、社員一人ひとりの興味の扉を開くきっかけを提供してくれます。情報収集の効率化と、組織のコミュニケーション活性化、その両方を実現したい企業におすすめしたいですね。「この文化をあと5年かけて根づかせたい。それができれば、社内の会話の質も変わり、組織も変わっていくはずです」

※記事内容および、ご所属等は取材当時のものです。



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